「死にたい夜にかぎって」が出てから早3年。
日刊SPA!の連載で爪切男さんを知った当時は、タクシー×ハンターが更新されることを楽しみに、日々を過ごしていました。
爪切男さんの独特な生き方・考え方がとても面白く、またその世界観を上手く文章で表現されており、誰が読んでもこの世界観に引き込まれると思います。
そんな爪切男さんの新作【もはや僕は人間じゃない】
前作を超えてくる、面白い作品になっていました。
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今回の登場人物
今回の登場人物は、主人公である爪切男さんとオカマバーで出会ったトリケラさん、近所の神社で知り合った住職の3人です。
本作は、時系列として「死にたい夜に限って」の後に続く話であり、抜け殻の様になってしまった爪切男さんをトリケラさんと住職により、少しずつ前を向いて歩んでいきます。
大人になっても新たな人に出会い、自分にとって大切な人が出来るのは羨ましいですね。
タイトルの意味は読めば分かる
今回の題名は【もはや僕は人間じゃない】
爪切男さんはさまざまな出来事を経て、お釈迦様と同じ道を知らず知らずのうちに辿っていました。
(だいぶかけ離れているように思えますが(笑))
前作、今作を読めば分かるのですが、爪切男さんは幼少期からとても濃いエピソードを沢山持っており、読めば読むほど作品に引き込まれていきます。
Tシャツ。チノパン。カーディガン。ネルシャツ。ジーンズ。
ぽっかりと空いた心の穴をユニクロ製品が優しく埋めていった。それからというもの、週に5日は店に通い詰め、一心不乱に服を畳み続ける私。
もはや僕は人間じゃない
その姿はもはや、”ユニクロの怪人”であった。
まえがきからこんな調子で話が進んでいきます。
最初から最後までこの感じで、どんどん面白いエピソードが出てくるため、あっという間に読み終わってしまいます。
こんな人におすすめ
①爪切男さんの文章が好きな人
②とにかく嫌なことを忘れて笑いたい人
③人生に疲れてしまった人
当然ですが、爪切男さんが好きな人は今作も間違いなくハマります。
初めて知って読む方も、ちょっと内容が濃すぎて引いてしまうかもしれないですが、多くの人が読んで笑って泣いて、自分の悩みを吹き飛ばしてしまう作品です。
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