読書の秋。
秋に関係なく本を貪り読んでいますが、今回は集英社文庫から出ている【名も無き世界のエンドロール】という題名の本を読みました。
普段ビジネス書などと違い、小説を読むときはメモ等はとらないのですが、この【名も無き世界のエンドロール】はあまりにも気に入った言葉が多くて結構メモしちゃいました。
今回は、その中から何点かご紹介したいと思います。
名も無き世界のエンドロールあらすじ
ドッキリを仕掛けるのが生きがいのマコトと、それに引っかかってばかりの俺は、小学校時代からの腐れ縁だ。
30歳になり、社長になった「ドッキリスト」のマコトは「ビビリスト」の俺を巻き込んで、史上最大の「プロポーズ大作戦」を決行すると言い出した。
一日あれば、世界は変わる。
男たちの命がけの情熱は、彼女に届くのか?
-集英社文庫 あらすじより引用-
個人的な感想
読み終わったあとの、切なさは半端なく残りました。
「プロポーズ大作戦」と言っていますが、明るい話ばかりではなく、哀しくなるような話もちりばめられています。
話の最後はしっかり終わっており、読者の想像に任せたエンディングにはなっていません。
読了後はとても切ないけど、すっきりした終わりになっています。
あとは、話の最後に向かって伏線を回収していく感じが、とても心地良いです。
内容はあまり調べずに買って読んだのですが、自分が好きなタイプの文章であり、さくさく読み進めることの出来る本でした。
名も無き世界のエンドロールは名言集
今回読んだ本は登場人物同士の会話の中で、とても気に入った言葉が多くありました。
その中でも、特に好きになった2つをご紹介したいと思います。
「だって人間なんて元々不完全で、完璧なんてものはこの世にないんだ。
それなのに、理想どおりのきれいな人生じゃないと我慢出来ない。完璧に、完璧に、と追求してさ、
不完全さを容認できないせいで、結局は完璧じゃなくなるんだ」
この言葉は、本当にその通りだなぁと思いました。
すべてを完璧に求めたくなってしまうけど、結局は完璧な結果にすることは難しくて、さらに最悪なのが、完璧に出来ないと決めつけて、全く行動しなくなることなんですよね。
自分は完璧じゃないといけないと思っていても、周りからしたらそんなこと、全然気にしていないんですよね
二つ目の言葉は「一日あれば、世界は変わっちゃうんだよ」です。
この一言は、作品中に何回も出てきます。
正直これだけ聞いても「そうだよね」で終わってしまうのですが、この名も無き世界のエンドロールを読み進めているうちに、とても重たい一言に変わってしまうんです。
自分たちも本当は、一日あれば世界は変わっちゃって、今日あったことが明日も必ず続くことって本当は無いんですよね。
なのに代わり映えしない日々を過ごしていると、こんな当たり前のことも忘れてしまって、後々後悔することが多いと思います。
ドラマの「プロポーズ大作戦」じゃないですけど、明日やろうはバカ野郎です。
色んな意味でも考えさせられる一言でした。
まとめ
名も無き世界のエンドロールの読了後は、とにかく切なく悲しくなります。
でも嫌な感じの終わり方では無いので、少し感傷的な気持ちに浸っている時に読むと少し元気が出てくると思います。
あとは何回も同じこと言っちゃうんですが😅、作品中の色んなところに出てくる伏線を、最後に向けて綺麗に回収していくのが、読んでいてとても気持ちが良かったです。
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